「相続相談」Google先生と相続コンサルタントの違い①

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以前のブログ「相続コンサルタントの報酬」でも、

申し上げたように、昔と違って、

今は、超情報化社会・・・

どんなことでも、

スマートフォン、タブレット、PCから

インターネットで検索すれば、

大抵のことは分かってしまう、

便利な時代となりました。

いわゆる「Google先生」ってやつです。

 

そんな時代であるにもかかわらず、

僕が、理事を務める

一般社団法人東京都相続相談センターには、

毎日、5-6件の相続相談が寄せられ、

また、当社(株式会社Next BRANDING)・・・というか、

僕宛にも、毎日3-4件は、

SNSやメール、電話等、連絡手段は、

様々ですが、多くの「相続相談」が寄せられます。

 

きちんと仕分けをしていくと、

一般社団法人東京都相続相談センター宛に

いただく相談は、エンドユーザー、

つまり、一般の方からのご相談。

 

そして、当社 ・・・というか、

僕宛にいただく相談は、

税理士、行政書士、司法書士、弁護士、

といった士業の先生、その他、

保険営業マン、不動産営業マン、

ハウスメーカー等のどちらかというと相続や、

各界のプロの方々からのご相談に

分けられます。

 

今回テーマにしたいのは、

前者のエンドユーザー からの

相続相談についての、

相続コンサルタントからの見方。

 

 

冒頭で、「Google先生」と表記しましたが、

エンドユーザーからいただく相続相談については、

「Google先生」と「相続コンサルタント」の違いは、

何なのか?を明確に理解していただく必要があります。

 

ま、実際のところ、

既に、問合せをいただいている時点で、

「Google先生」との違いを理解して、

ご連絡をいただいている”はず”なんですけどね(笑)

 

 

ちなみに、以前のブログでも申し上げましたが、

僕も「Google先生」には、

とてもお世話になっているので、

「Google先生」のことは、

先生として、尊敬してます。

ま、僕は、Yahoo!派ですが(笑)

・・・ すみません、↑は前回と同じネタです。

 

さて、話を戻して、

「Google先生」から得られるメリットって、

なんでしょう?

 

エンドユーザー(相続の相談者)が、

欲しい相続に関する情報については、

ポイントポイントで、欲しい情報を

”概ね” 教えてくれるところになります。

 

デメリットとしては、

エンドユーザー(相続の相談者)が、

欲しい相続に関する情報について、

教えてくれる内容(回答)が、

誘導されるページによって違ったり(笑)、

ポイントポイントの内容は良いものの、

その先や、その先の先、更には、関連する情報、

つまり、「痒い所に手が届いた」情報ではないこと

ではないでしょうか?

 

 

そして、当然ながら、

「Google先生」に教えていただいて、

「よし!Google先生にお願いしよう!」と思っても、

頼りになる「Google先生」自体は、その業務内容を

処理・実行できず、「Google先生」が誘導してくれた

HPの運営者等に依頼せざるを得ない ・・・

信頼していた「Google先生」にお願いできない ・・・

ということが、ある意味のデメリットでしょうか(笑)

 

そう、なので、「Google先生」は、

欲しい情報を手に入れるには、

全世界の非常に多くの方々から、

尊敬の眼差しを向けられている先生なんですが、

いざ、実行!となると、

見ず知らずの、リアルな「先生(HP運営者)」に

相談がいってしまう・・・というわけです。

 

はい、別に、そんなことが言いたくて、

今回のブログを書き綴っているわけではありません。

 

今回は、相続のコンサルティングを行っている

税理士、法律家の方々向けのメッセージではなく、

どちらかというと、

エンドユーザー(相続の相談者)の方に対しての

メッセージになります。

 

 

どういうことか? というと、

今では、税理士をはじめ、法律家の方々、

保険会社、不動産会社、ハウスメーカー、

そして、相続系の各種団体が、日々、

相続の相談を受け付けています。

 

以前のブログで、

弁護士の相談料が高いか安いか ・・・

のような事にも触れましたが、

今回は、その相談が無料か有料かにかかわらず、

きちんと受け止めていただきたい内容です。

 

 

日々、エンドユーザー(相続の相談者)から

相談を受けている中で、僕が感じることは、

 

「情報を小出しにする方が多い」

という点です。

 

これは、ご紹介の場合は、まず、ありませんが、

「無料相談会」というネーミングの相続相談会でも、

良く見受けられることですし、

前述の一般社団法人東京都相続相談センター宛に

寄せられる「問合せ」等でも、しばしば感じることです。

 

僕もそうですが、相続相談を四六時中、

対応されている方にとっては、

正しく、「相続相談あるある」だと思います。

 

僕の場合、多いのは、特定の不動産に対して、

 

「この不動産は、相続税、どのくらいかかりますか?」

 

という相談(質問?)で、

当然ながら、そもそも相続税は、

相続財産全体に課税されるもの・・・と説明し、

その上で、特定の不動産を所有されていらっしゃる方の

 

①その他の財産状況

②推定相続人の数

③特定の不動産の相続人(誰が相続するか)

 

によって、大きく異なるので・・・

と説明した上で、

 

①の「その他の財産状況」から

質問していくと、

 

「 ・・・ 」

 

といったかんじで、口を開いて下さらない。

少し時間が経つと、

 

「初対面の方には言えません。」

 

・・・みたいな回答をされる方、

多くないですか?

 

そう気持ちは、

確かに分からなくはないんですが、

相続相談のおいては、

相続税の話に留まらず、

遺産分割の相談についても、

洗いざらい、話して下さらないと、

適切な回答や提案は、できないんですよね(悲)

 

では、そういう時、どう対処するのか?

普段から、相続相談の対応をされている方からすると、

この部分、気になりますよね?

僕なりの打開策は幾つかありますが、

今回は、エンドユーザー(相続の相談者)向けの

内容なので、今回は割愛させていただき、

別の機会で、お伝えさせていただきます(笑)

 

 

では、次に、② 推定相続人の数ですが、

相続対策であれ、ここも非常に重要ですよね。

本来であれば、全て戸籍を集めて、

推定相続人の調査を行い、

確定してから進めたいところですが、

相続相談の段階で、ここまで揃えて

相続相談にいらっしゃる方は、僕の中でも稀有で、

年に1件、いらっしゃるか否か。

 

そんな中、ヒアリングベースで進めるしかないので、

ご家族構成、氏名、生年月日等を伺いながら、

リーガルパッドに書き込んでいくわけですが、

この段階で、これまた、ごく稀に言われるのが、

「何で、人様の家族構成をいちいち、聞き出すのか?」

「何で、氏名や生年月日をメモしてるの?」

「個人情報でしょ?」

 

等というお言葉(ご指摘?)・・・

確かに、個人情報ですし、メモはしていますが、

家族構成や、氏名、生年月日が分からないと、

現実問題として、いただく相談内容に

対応(回答・提案)できないんですよね・・・

 

相談者の方からすると、

長女とか、長男とか、表現されますが、

普通は、「長女」とか、「長男」と伺うと、

あ、「妹(2女)がいるんだな!」とか、

あ、「弟(2男)がいるんだな!」とか、

思うじゃないですか?

 

でも、実際は、

お子さんは、一人だけだったりとか、

異性の兄弟姉妹はいるものの、

同性の兄弟姉妹はいないとか、

よくあって、相続の相談を受ける際は、

せめて、この親族関係図(家系図)等の内容が、

頭の中に描けていないと、

何にも話が進められないんです。

 

ましてや、「長男」とか「次男」とか、

いわゆる続柄で表現される分には、

対応しやすいですが、

中には、それこそ初対面の僕に、

いきなり、ご家族の関係を話すときに

「名前」で言われても・・・

 

あ、お子さんだろうな?

 

・・・ていう具合にしか想像できませんし、

そうかと思っていたら、実は孫だったり、

中には、相続人にはならないであろう、

弟であったり、

 

ひどいケースでは、

特定の男性の名前が何度も出てくるので、

「息子さんかな?」或いは「よくある弟さんかな?」

・・・等と思って、ご本人に、聞いてみると、

ちょっと不機嫌そうに「嫁さんの弟だよ!」

・・・と、何故か「義弟」の話だったり(笑)

 

なので、きちんと、親族間の関係性を

きちんと確認できないと、

いただいた質問にも対応できない・・・

なんてことも、「相続あるある」です。

 

 

また、③特定の不動産の相続人、つまり、

「誰に相続させるのか」を想定しないで、

・・・或いは、想定せずに、

色々と相談をされる方もいらっしゃいますが、

相続税に関することも、

遺産分割に関することも、

今、確定する必要は無くても、

「仮に」でも構わないので、

不動産に限らず、特定の資産を

誰が相続するのかを

イメージしていただけないと、

最適な回答ができないんです。

 

よくあるケースで、誰が相続するのか・・・で、

相談者の方から、指定がないため、

僕としては、様々な選択肢を挙げられることから、

想定される相続人毎に、

 

「Aさんが相続された場合は、・・・」

「Bさんが相続された場合は、・・・」

 

等とこちらは、シミュレーションしながら回答すると、

 

「いや、その資産は、Aにも、

 Bにも相続させないけど …」

 

「勝手に決めないで欲しい ・・・」

 

等と、お叱り(ご指摘?)をいただくケースも(笑)

 

こちら(相続の相談に対応する側)としては、

ここまでくると、もう、お手上げに近い状態ですが、

初回相談とかだと、やはり、こうなりがちです(笑)

 

けど、これって、

エンドユーザー(相談者)にとっても、

我々のように相続の相談に対応する

相続コンサルタントにとっても、

 

①その他の財産状況、

②推定相続人の数

③特定の不動産の相続人(誰が相続するか)

 

等を心を開いて教えていただけないと、

意義のある相談対応は叶いませんし、

そうなると、通り一辺倒な回答しかできず、

「Google先生」と左程、変わらない回答しか

できないんですよね。

 

これって、お互い、時間の無駄じゃないですか?

 

だからこそ、

相続コンサルタントとしては、

意地?・・・というより、

 

「この相続相談の時間が、有意義であってほしい・・・」

「目の前にいらっしゃる

 相続に悩める相談者の方の力になりたい・・・」

 

という想いから、あの手、この手で、

テクニックを駆使しながら、上手に、

話を引き出し、様々な可能性を探りながら、

進めてしまう自分がいます。

 

けど、そこまでしてくれる相続コンサルタントは、

そんなに多くはいないはずです。

 

実際、心を開いていない相談者の心を

開いていただくようにするのって、

結構、労力使いますし、

 

「こちらは、相談にのる側なのに・・・

 なんて、そこまでしないといけないの?」

 

等と思われる方も決して少なくないと思います。

つまり、お互い、生産性が低く、

印象も悪くなりがちですよね?

 

「なら、一元さんの相続相談なんか、やらなきゃいい」

「無料相談なんか、しなきゃいい」

 

等と、多々、言われることもあるんですが、

僕もそうですが、心の底から、

相続コンサルタントとして、相談者の方に

寄り添いたい・・・と思う方々って、

 

相続に困っている方を放っておけないですし、

 

あの日、あの時、あの場所で、

自分自身が相続相談に対応しなかったことで・・・

 

と後悔したくないんですよね。

 

実際、これまでも、

セカンドオピニオン的な感じで、

10分、15分の相談対応だけでしたが、

 

・遺言を書こうと思っていたけど、

 大きな勘違いをしていた・・・

 危なかった!

 

・建築会社から、

 某特例の適用を受けられ、節税対策になる!

 と話を持ち込まれて、建築を決めていたところ、

 詳細を確認すると、改正された

 適用要件には該当せず、

 説明された節税対策にはならないため、

 危うく、単に、億に近い借金を残すだけ

 になるところだった・・・・

 

・税制の裏をかいた節税対策の提案を受けていて、

 着手しようと思っていたが、

 実のところ、そんなに甘くないことを知った・・・

 

・提案を受けた対策が案外、安価だったので、

 乗り気だったが、対策を講じるにあたって、

 総額で要する費用を考えたら、

 別の手法の方がベターだと分かった・・・

 

・相続税の納税資金対策のために・・・と

 不動産の売却を奨められ、鵜呑みにしていたが、

 きちんとシミュレーションをしたところ、

 そもそも相続税が限りなく0に近く、

 不動産を売る必要はなかった。

 代々、受け継いできた土地を売らずに済んだ・・・

 

等ということも、よくあること。

 

「そういった方々を救いたい・・・」

 

「知らないことに気づいていない」方々に、

「知らなかったこと」を気づいて欲しい・・・

 

という想いから、必ずしもご紹介でなくとも、

相続相談には対応してますし、 

 

提携先が主催する相続相談会では、

相談員も務めますし、

 

一般社団法人東京都相続相談センター主催の

相談会でも、積極的に、相談員として、

相続相談にも対応しています。。

 

だからこそ、

相続の相談をお寄せになる相談者の皆様には、

 

①その他の財産状況

②推定相続人の数

③特定の不動産の相続人(誰が相続するか)

 

をきちんと、包み隠さず、伝えていただきたい。

 

よく、「恥を忍んで・・・」と

仰る方もいらっしゃいますが、

別に、我々のような専門家にだったら、

一族の恥、さらけ出しちゃって良いじゃないですか!

 

逆に、言ってしまえば、

我々に恥をブチまけちゃうだけで、

一族に明るい将来、未来がもたらされるのであれば、

どんどん、さらけ出すべきなんじゃないか?

 

と思っています。

 

「Google先生」では、気づくことができない、

ちょっとした表情から読み取る心の動き、

 

「Google先生」では、引き出すことができない

相談者ご自身が気づいていない潜在的なニーズ

 

これらを、短時間の限られた相談時間で、

より有意義なものにしていただきたい ・・・ 

 

と、世の相続コンサルタントは、切に願います

 

②は  ▸▸▸ 「相続相談」Google先生と相続コンサルタントの違い②

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